凸庵の生存戦略

とあるベンチャー企業でプログラマをやっていて発達障害(ASD)をもつ私の生存戦略や技術ネタなんかを書いていきます

周囲から浮いたときに自分が楽になる心構え

これは私が周囲から浮いていたときに心掛けていたことを書いた記事です。

昔よりうまくやれるようになっている今でも変わらず心掛けていますので、ある程度効果があるのではないかと思っています。

浮いているシャボン玉

想定読者と要点

以下のような方の参考になるかもしれません。

  • 周りから浮いているように感じていてつらい
  • 周りの人が楽しんでいることの何が楽しいのかわからない
  • 人間関係に悩んでいる

要点は以下の通りです

  • 合わない環境にいる場合は無理に周りに合わせず、いい意味であきらめる。
  • 相手の話を聞くようにするとうまくいくこともある。
  • 自分に合った環境は必ず見つかる。それまでは孤独を楽しむ。

私がやってみてうまくいったというだけなので万人に効くものではないとは思いますが、もしかしたら同じような方法でうまくいく方がいるかもしれません。

それでは本編スタートです。

昔の自分のお話

私は昔から周囲の人から浮いていました。

小学校のころは周りの子供たちが楽しそうにしている遊びの楽しさがわからず、ほとんどついていけませんでした。

鬼ごっこやドッジボールなど、ルールが明確になっている遊びについては一緒に楽しむことができていたのですが、オリジナルのルールだったりおどけて遊ぶようなことはどうにも楽しめませんでした。

また、日常会話で何を話していいのかよくわからないため、トンチンカンだったり的外れだったりすることをよく口走ってしまっていました。

そのせいでほとんどの子とはうまく話せず、学校がまったく楽しくありませんでした。

社会人になってからもその傾向は続き、新卒のころはいわゆる空気の読めない人として扱われていました。

言ってはいけないタイミングで言ってはいけないことを言ってしまったり、周りの人が良くわからないことを言ってしまいあきれられてしまっていました。

いまの私は当時よりは幾分かマシになっていると思っています。少なくとも周りの人たちからはあきれられることは少なくなりました。

何を意識することで以前より改善させることができていったのかをまとめていこうと思います。

意識してやっていること

まず私が一番に心掛けていることは、「周囲から浮いてもしょうがない」と考えることと「変なサービス精神は出さない」ということです。

私は人の気持ちを想像することができませんし、空気を読んで楽しませる発言も苦手です。 そんな私が「周りから浮かないように」とか「周りとなるべく馴染めるように」なんて考えて発言することは大抵うまくいきませんでした。

失敗を繰り返すとどんどん話すことに憶病になっていき、話すことに憶病になると何をどうしたらうまく相手とコミュニケーションをとれるようになるのかがわからなくなってしまいます。

私は社会人になりたてのころ、まさにそういう状態になっていました。

この会話には正解があって、みんな答えを知ってるからうまく話せている。自分は答えがわからないからうまくやれないんだ。 なんてことを本気で考えていた時期もありました。

そもそもできもしないことをやろうとしたことが良くなかったのです。

あるときから「自分はそういうコミュニケーションが取れない人間だ。周囲からも浮くだろう。でもこれはしょうがない。」と受け入れるようにしました。

そして周りを楽しませるのでなく、自分で空気を動かすのではなく、は水のようなになろうと考えました。

ざっくりとした方針は以下の通りです

  • 無理に自分から話さない
  • 自分が楽しいと思うけど周りの人のリアクションが想像できないことは言わない
  • 会話している相手の話を理解しようと努める

まとめると「変なサービス精神を出さず、自分が話すのでなく相手の話をよく聞こう」ということを徹底しました。

考え方を変えた効果

考え方を変えても最初はうまくいきませんでしたが、確実に自分の気持ちは楽になっていました。

成功するかどうかわからないことをやろうとする緊張から解放されたため、肩の力を抜いて相手と向き合うことができるようになってきました。

そのうち、相手の話を聞いているのが楽しいことに気づきました。

私は他人に興味はありませんが、他の人がどう考えているのかには興味があります。

話をじっくり聞くと、相手がどんなことを考えているのかがよくわかり、自分にとっては想像していたよりも楽しいことがわかりました。

私がじっくり話を聞くようになると、向こうから私に話しかけてくれる人が出てきました。

その方に話を聞いてみると「きみは私の話を真面目に聞いてくれるので安心して話せる」と言ってくれました。

それまでは周りを楽しくさせるのがいいコミュニケーションだと思っていたのですが、こういう周りの人を安心させるコミュニケーションもあるんだなぁとそのとき思いました。

それでもうまくいかない環境では

自分がどんなに気を付けてもうまくいかない環境ももちろんあります。

そういう場合は「この環境ではうまくやれないんだ」とあきらめましょう。

「あきらめる」といっても卑屈になる必要はありません。

現在の環境に合わない合わない自分が悪いわけではありません。 たまたま現在の環境が自分に合わなかっただけです。ただそれだけです。

合わない環境では無理をせず、孤独を楽しみましょう。

例えばいろんな本を読んでみたり、気に入った曲を聞いてみたり。 周りと明らかに敵対するような行動をしなければ好きなことをやっていいと思います。

いつか自分に合った環境に巡り合えたとき、孤独な時間に培ったことが生きてくるはずです。

自分に合った環境は必ず存在します。

ただし見つかるまでどのくらいかかるかわかりません。

私は20代後半にようやく見つかりました。

もっと早く見つかる方もいるかもしれませんし、もっと遅くに見つかるかもしれません。

どのくらい続くかわからない孤独の時間を楽しめるようになれば、すこし余裕をもって生きることができるようになります。

すると今までとは違うことに気づいたり、今までできなかったことがいつの間にかできるようになることもあります。

その結果今までとは違う環境に巡り合えるかもしれません。

さいごに

合わない環境で生きていくためには、ポジティブなあきらめと孤独を楽しむスキルが大切だと思っています。

そこに気づいてから生きるのがずいぶん楽になりました。

これは特別なスキルではないと思うので、きっと私以外の方にも適用できるだろうと思っています。

もっと具体的なコツについては機会があれば書いてみようと思います。

ここまで見ていただきありがとうございました。 見ていただいた方にいいことがありますように。